対話から始まる2012年

対話から始まる2012年



やさしくしずかに対話がすすみます。
小澤征爾さんと村上春樹さんの対話と音楽の1冊。
対話は、相手だけでなく自分の姿を発見する
きっかけとなるのだなとしみじみ思う。





小澤征爾さんと、音楽について話をする

小澤征爾さんと、音楽について話をする






始めにー小沢征爾さんと過ごした午後のひととき の村上春樹さんの文章中より

僕がここに求めていたのはーというか、
途中からはっきりと求めるようになったのはー
心の自然な響きのようなものだ。
僕がそこに聴きとろうと努めたのは、
もちろん小澤さんの側の心の響きである。
かたちとしては僕がインタビュアーであり、
小澤さんはインタビュイーであったわけだから。
でも同時に僕がそこで聴き取るのは、
往々にして僕自身の内なる心の響きでもあった。
その響きはある時には、僕がこれまで「これはたしかに自分のものだ」と自覚してきたものでもあったし、
またある時には「へえ、こんな響き方が自分の中にあったのか」
と驚かされるものであった。
つまり僕はこれらの対話をとおして、小澤さんを発見しながら、それと同時に
一種の共振性の中で、僕自身の姿をも少しづつ発見していったということにもなるかもしれない。
それは、言うまでもないことだが、興味深い作業だった。


年のはじめに、
このような本に出会って、なんてしあわせ。


小澤さんのお話より、

要するに、母音にどういう子音をつけていくかですね。中略
『たらぁらぁ』と行くか、それとも『たわぁわぁ……』で行くかで
音楽の表情が変わって行きます。音楽的に耳が良いというのは、
その子音と母音のコントロールができるということです。


ああ、そうです。そうです。言葉でもそうです。
母音と子音。
表情が豊かかそうでないか。


ウィンフィルのマーラーの4番を聞きながら、静かな読書。
マーラーやっぱり好き。
しかし、村上春樹さんて、いろいろなことを
深く広くしってらっしゃるのだな〜と感心しきり。
本読んでたら、
小澤さんのCDほしくなりました。

奇蹟のニューヨーク・ライヴ ブラームス:交響曲第1番

奇蹟のニューヨーク・ライヴ ブラームス:交響曲第1番






内田光子さんのCDも。
小澤さんと光子さんのCDないのかな〜。

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番 第4番

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番 第4番






今年も、いろいろなメディアをとおして、
いろいろな人のつむぐ、一瞬のことばと出会い、
人生をこころ豊かなものにしたいと思います。






希望に一歩でも近づく、よい年になりますように。