気づく

例えば、時代のニーズ。
例えば、角度の違う視点。
例えば、WANT'S。
胡座をかいているつもりはないけれど、
感性が鈍くなってる確実に…と思う事が最近多い。
送り手側より、受け手側の感性の方がずっと時代に敏感な事に気づかされる。
だからといって腕を拱いて
変化していく日々を傍観するわけにはいかないでしょ。
そこで時代を深く考える本をご紹介。
気づかされるではなく気づくために。


昨年のエントリーdigital nativeで紹介した
NHKの同番組の取材起点や、着地点の映像で伝えきれなかった部分を本にしたもの。



デジタルネイティブ―次代を変える若者たちの肖像 (生活人新書)

デジタルネイティブ―次代を変える若者たちの肖像 (生活人新書)



本文中より

原田さんと近藤さんに共通するもの。
それは、インターネットとの深い親和性である。
2人は、小学生のころからインターネットがあったわけでは決してない。
ただ、僕には、2人がインターネットに関して
「ネイティブ感覚」を持っていると感じられた。
それは、技術的にインターネットに詳しいという意味ではなく、
彼らにとって「人と人とのつながり」や「コミュニケーションのありよう」が、
インターネット上の様々なツールを使いこなすことによって進化していると思えたのである。
この時僕の頭に、はじめて「デジタルネイティブ」というキーワードが思い浮かび、1人で興奮した。
(中略)
もし近藤さんたちのようにインターネットを水や空気のように感じ、
当たり前に使いこなす子どもたちが、どんどん社会進出を始めたら、
決して負の側面だけでなく、正の側面でも社会を変えていくのではないだろうか。


デジタルネイティブ時代を考察する上でスタートとなる1冊です。



そしてもう1冊は「さとなお」さんの本。




あのスラムダンク新聞全面広告のクリエイティブディレクターだ。
さとなおさんの自然なやさしい語り口は大好き。
変化した消費者とのコミュニケーションを
デザインする時代の到来が書いてある。


目次をご紹介

  • はじめに〜「なんだか小難しい時代になっちゃったな」とお嘆きの貴兄に
  • 第1章  消費者へのラブレターの渡し方〜広告という「口説き」の構造
  • 第2章  広告はこんなにモテなくなった〜変化した消費者と広告の20年
  • 第3章  変化した消費者を待ち伏せる7つの方法〜彼らと偶然を装って出会うために
  • 第4章  消費者をもっともっとよく見る〜コミュニケーションデザインの初動
  • 第5章  とことん消費者本位に考える〜スラムダンク1億冊感謝キャンペーンより
  • 第6章  クリエイティブの重要性〜商品丸裸時代とネオ茶の間の出現
  • 第7章  すべては消費者のために〜消費者本位のチームづくり
  • おしまいに〜楽しくエキサイティングな時代なのだ

デジタルネイティブ時代を押さえつつ
ポジティブに今の広告をとらえ、
消費者本位のコミュニケーションデザインを描く1冊です。


本文中より

君が人を好きになった時に取るべき最善の方法は、
その人のことをきちんと知ろうと目を凝らし、耳をすますことだ。
そうすると、君はその人が自分の思っていたよりも
単純ではないことに気づく。
極端なことを言えば、君はその人のことを実は何も知っていなかったのを思い知る。
金城一紀著『映画編』より